こうしたジャック側の不都合な真実を劇映画化にあたって見せなかったことで、妻の愛人オリヴィエの印象は相対的に悪くなった。
その後ノラは250時間の通話記録を調べるうちに、新たな真実と疑惑に気付く・・・。
まず本作で驚いたのは、裁判所に証拠申請をして、250時間にも及ぶ通話記録データが提供された点です。
「見た人それぞれに、さまざまな思いや疑問を抱いてもらうこと。
マットレスの件は、このベッドで妻が浮気をしたかと思うとカッとしたのだと応えました。
(島岡まな著『私は確信する』を楽しむためのフランス司法と映画解説より) また、フランスの裁判において尋問や反対尋問などの形式はなく、合理性による判決ではなく確信という名の「印象」によって左右されます。
また、劇中で「ヴィギエ」の名が登場した際は、大抵はジャックのことを指している。
オリヴィエ・グルメ オリヴィエ・グルメはヨーロッパを代表する名優として知られ、1996年にダルデンヌ兄弟の『イゴールの約束』で映画デビューし、以降は数多くの監督作に出演しました。
電話の声と環境音だけで誘拐事件に挑む「THE GUILTY ギルティ」に、勝るとも劣らない映画体験。
また、妻が使っていたサイドベッドのマットレスを捨てており、なぜそのようなことをしたのか、検事は厳しく追求します。
娘にとっても10年も前のことなので今となると記憶が定かではありません。
フランスでは40万人を動員した大ヒット作とのことです。
ノラがほっとした瞬間、飛び出してきた車に接触し気を失ってしまいます。
デュランデは相手にこのことを言いふらすようにすすめていて、相手が心配すると「『夫が殺した』じゃなく、『殺したと思う』といえば名誉毀損にはならない」と言いくるめていました。
素顔はどんな方ですか。
とても他人ごととは言い切れない内容に、社会への問題意識を改めさせられる映画となっています。
「私は確信する」という邦題は、一見恰好良さげだが、確信を抱くことの危うさという含みもあって、よく考えると怖いタイトルだ。
自戒も込めて。