ビデオ制作会社を経営する主人公の樫間高之は、婚約者の森崎朋美との結婚式を目前に控えていました。
総務課のメンバーに「誰かつまりを直してくれた人いる?」と聞いても誰もやっていないっていうんだから不思議な話です。
そしてその10年後、亡霊がでると噂される館を数人の男女が訪れるのですが…。
オーディション中、下剤を盛られた子役の少女。
これだけ見ると、 『』に出てくる羽入と関係があるとされる魔女フェザリーヌにも見える。
それをお互いが知らないから、ひぐらし業の惨劇が繰り返されているのかもしれない。
そんな中、全く方向性がブレることなく常に本格ミステリーを読者に提供し続ける綾辻さんは、尊敬に値しますよね。
本作の表紙も例のごとく遠田志帆さんのイラストですが、まるで死者がじっとこちらを見ているような錯覚に陥ります。
あまりにもすんなりと受け入れる様に読めてしまうのだけど、読後にすごい大興奮。
そこで今作です。
二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。
そんなある日、修一は館に地下室があるのを見つけ、そこに閉じ込められている美しい女性を発見したのです。
なかな見抜けなかった違和感に対して、結構モヤモヤがありましたがチャレンジするにはおすすめです。
3番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。
読み終わった後にこんなに必死で真相究明したのも久しぶりでした。
老人の句会仲間の警察OBたち。
これまでに何度か読み返しているが、その度に「ここにも伏線があったのか!」とびっくりさせられる。
綾辻さんの他の著作も同様ですが、文庫の改訂版は遠田志帆さんのイラストで統一されています。
大学生として新左翼運動に潜りこめ、というのだ。
アリバイトリックや密室トリックなど、作者は知恵を駆使してトリックを思考し、読者は仕掛けられたトリックを楽しみながら小説を読みます。
「人生は、薔薇色のお菓子のよう」。