2020年9月27日初掲 2021年1月4日再々放送日時追記 NHK BS8Kの番組で、2020年9月28日(月)に、安藤忠雄らが出演する『THE 陰翳礼讃「谷崎潤一郎が愛した美」』が放送されます。
その瞬間の心持、スープを浅い白ちゃけた皿に入れて出す西洋流に比べて何と云う相違か。
金蒔絵は明るい下で見るとピカピカ、絢爛豪華ですが、それは本来の楽しみ方ではないというのです。
たしか家康の言葉だったと思うけどー、セックスのあとは早々に嫁は自分の床に戻ったほうが夫婦仲は上手くいくものだよー、とか言われているねー、から始まり。
私は晩年の梅幸のお軽を見て、このことを痛切に感じた。
たとえばわれ/\が毎朝たべる赤味噌の汁なども、あの色を考えると、昔の薄暗い家の中で発達したものであることが分る。
金ぴか趣味の系譜もありますね。
真っ白なタイルのぴかぴかトイレはそれがありません。
寒暑や飢餓を凌ぐにさえ足りれば様式などは問う所でないと云う人もあろう。
その通りだ。
それが、近頃の洋館は天井が低いので、すぐ頭の上に火の玉がくるめいているようで、暑いことと云ったらない、体のうちでも天井に近い所ほど暑く、頭から襟頸から背筋へかけて 炙 ( あぶ )られるように感じる。
2009年• 毎期、限られた参画者(30人)にしか読めない1500枚ほどのテキストを、ずっと書き換えてきたのである。
病院や歯医者などに行くと、落ちつがず緊張するのは、白衣や白壁、ガラスや金属や機械などのピカピカするものが、あまりにも多すぎることです。
この随筆は、日本的なを考える上で注目され 、国内だけでなく、戦後翻訳されて以降、海外のや人にも影響を与えている。
諸君はこう云う「灯に照らされた闇」の色を見たことがあるか。
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ところで、数寄屋普請を好む人は、誰しもこう云う日本流の厠を理想とするであろうが、寺院のように家の廣い割りに人数が少く、しかも掃除の手が揃っている所はいゝが、普通の住宅で、あゝ云う風に常に清潔を保つことは容易でない。
そしてインキもあゝ云う青い色でなく、墨汁に近い液体にして、それが軸から毛の方へ滲み出るように工夫したであろう。