二重敬語。
。
動作の主体であるこの殿(道長)を敬っている。
奉り=補助動詞ラ行四段「奉る」の連用形、謙譲語。
二重敬語。
「それならば、延長なさい。
直後に尊敬語が来ているので文脈判断して尊敬の意味でとる、動作の主体(延長する人)である伊周か道長を敬っている。
れ =完了の助動詞「り」の已然形、接続はサ変なら未然形・四段なら已然形。
ここはおそらく「詠嘆」の意味。
中関白殿、また御前にさぶらふ人々も、 「いま二度延べさせたまへ。
動作の主体である道隆を敬っている。
」 と =格助詞 制し =サ変動詞「制す」の連用形 給ひ =補助動詞ハ行四段「給ふ(たまふ)」の連用形、尊敬語。
動作の主体である道長を敬っている。
る =完了の助動詞「り」の連体形、接続はサ変なら未然形・四段なら已然形。
「言ふ」の尊敬語、おっしゃる。
申し=サ行四段動詞「申す」の連用形、謙譲語。
」と申し上げて、延長させなさったのを、(道長は)心やすからずお思いになって、「それならば、延長なさい。
仰せ=サ行下二段動詞「仰す(おほす)」の未然形。
中関白殿、また 御前に 候ふ人々も、 御前=名詞、貴人を尊敬していう言葉、貴人の前という場所を表すこともある、ここでは道隆をさしている。
直後の「給ふ」も同じ。
直後に尊敬語があるので文脈判断により尊敬の意味でとらえる、動作の主体である道長を敬っている。